| ワールド・オブ・ダークネス」(WOD)の簡単な説明 ここでは、まったく御存知ない方のために「簡単に」ワールド・オブ・ダークネス(WoD)について説明します。 もしこの記事で「WoD」に興味を持たれた方は、もっと詳しく説明しているホームページがいくつもありますので、そちらをご覧いただければ……と思います。 なにぶんね、僕もそんなに詳しいわけではありませんので(苦笑)、とりあえず「全然知らない人でもこれを読めば最低限遊べる(話題に加われる)」という辺りを目指したいと思います☆ 「WoD」とは、米国ホワイトウルフ社のテーブルトークRPG「ヴァンパイア」「ワーウルフ」「メイジ」「レイス」「チェンジリング」「ハンター」の6シリーズをまとめた呼び名であり、同時にこれらの作品に共通の背景世界の呼び名でもあります。 別な言い方をすれば、上記6シリーズをまとめて「WOD」と呼ぶと同時に、これらの作品は「WoD」を舞台にしている、とも言えます。 その世界観を簡単にいうと、我々(これを書いている僕や、ここを読んでいるあなた)が住むこの世界とほぼ同じなのですが、わずかに違う部分がある……というものです。 その「わずかな違い」というのは、「WoD」には(その名の通り)「暗闇」が存在することです。 人間の目を避けて活動する超自然生物たち、常識的な者には信じがたい魔法の数々、死後の世界に妖精の世界、そしてそういったものたちに反抗する人間たち……。 我々が「伝説」や「民話」、「作り話」だと思っていたことが現実に存在し、社会や歴史に確かに影響を与えているのです。 こうした世界を舞台に、「吸血鬼」や「狼男」、「魔法使い」に「幽霊」に「妖精」といった存在になって遊ぶのが「ワールド・オブ・ダークネス」です。 ここでは、我ら人間とは違う考え方や生き方を楽しむ(あるいはそれゆえ苦悩する)ことができるのです。 ちなみに、TRPGのホームページで紹介しといてなんですが、「WoD」はロールプレイング・ゲームではなく「ストーリーテリング・ゲーム」と銘打っています。「参加者によって物語を作っていく」ことを重視しているのでしょう。 さきほども書きましたように、「WoD」は6つのシリーズから成る大きなシリーズです。 ここでは、その6つのシリーズを簡単に紹介しましょう。 「ヴァンパイア」 記念すべき「WOD」最初の作品であり、発表当時は本国アメリカはもとより日本でも話題になった作品です。この作品は大きく分けて、現代を舞台にした「ヴァンパイア;ザ・マスカレード」と中世ヨーロッパを舞台にした「ヴァンパイア;ザ・ダークエイジ」のふたつから成ります。 太陽を恐れて闇に隠れ、人の生き血をすすって永遠の命を長らえる「生きている死人」……それがヴァンパイア(吸血鬼)です。 もともとは我々と変わらない人間であったものが、先輩ヴァンパイアに血を吸われることによって一度死を迎え、そしてヴァンパイアとして新たな生を受けるのです。 ……想像してみて下さい、あなたがヴァンパイアになったなら何が起こるのか…… まずあなたは、太陽の光に当たることができなくなります(そんなことをしたら、焼け死んでしまいます!)。 次に、あなたは年をとることがありません。あなたがいつまでも今の姿でいるというのに、周囲の人はどんどん老いていくのです……。 また、あなたは生き血を飲まずにはいられない体質になります。誰かに噛みついて、その生き血をすする……そんなことが、あなたにできますか? と、まぁそんな感じで人の意識を持ちつつ人でなくなったヴァンパイアたちですが、彼らにも社会というのがありまして、そこでは古いヴァンパイアたちが様々な理由で陰謀を巡らし、若いヴァンパイアたちも様々な理由で自分の生き方を模索しています。 ぶっちゃけて言ってしまえば、映画の「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」ができるTRPGです。 日本語版も発売されていますので、興味のある方はそちらをご覧になられるといいでしょう(発行:アトリエサード、発売:書苑新社、税別6千円、ISBN4-88375-021-3)。 魅力的な設定の数々は、RPGをするつもりが無い人にも楽しく読んでもらえると思います☆ 「ワーウルフ」 ある時は人、ある時は狼、そしてまたある時は地球最強の半人半狼……その牙は混沌を砕き、その爪は邪悪を切り裂く、この地球の守護神たるべく生み出された獣人……それがワーウルフ(狼人間)です。 この作品も、現代を舞台にした「ワーウルフ;ジ・アポカリプス」と西部開拓時代を舞台にした「ワーウルフ;ワイルド・ウェスト」に分けられます。 暗く、嘆美と陰謀と苦悩に彩られた「ヴァンパイア」と違い、「ワーウルフ」は勧善懲悪のヒーローものを意識して作られたものだそうで、憎むべき敵(ワーム)から地球(ガイア)を守るために、がんばれワーウルフ! みたいな展開もオッケーオッケーらしいです。 まぁそこは「WoD」ですから、暗くシリアスな味付けもされているんですが、基本的には戦闘や活劇を楽しむためのシリーズといえましょう。 この地球(ガイア)は、ワームというすべてを腐らせてしまうものに犯されようとしています。 とどまることのない自然破壊、次々と現れる新種の病気、人々の間には優しさが失われ、暴力や虐待や無視があふれています。各地に起こる災害、大企業のスキャンダル、劣悪なマスメディア……人間はどんどん墜ちていってしまいます。これら「ワームの力の発現」をくい止め、潰し、地球を魔の手から救うのがワーウルフの役割です。 「WoD」にはワーウルフ以外にも何種類もの獣人が存在しており、サプリメント(追加設定資料集)にはカラス人間のコーラックスやネコ人間のバステトなど、いろいろと用意されています。 また日本を含むアジアを舞台にしたサプリメント「変化妖怪」では欧米とは違う独特の進化を遂げた獣人社会が紹介されており、我々日本人には(いろんな意味で)たまらないものになっています☆ 「ワーウルフ」は日本語版も発売されていますので、興味のある方はそちらをご覧になられるといいでしょう(発行:アトリエサード、発売:書苑新社、税別6千円、ISBN4-88375-033-7)。 「メイジ」 「科学と理性」によって全てが明らかになったと思われているこの現代社会……しかしそこには「夢や希望」が羽根を広げる隙間もないほど、窮屈なものとなっている。こんな世界で、息苦しい灰色の文明を吹き飛ばし、もう一度人々に夢を見る活力を与えるために立ち上がった者たち……それがメイジ(魔法使い)です。 この作品は現代を舞台にした「メイジ;ジ・アセンション」と15〜16世紀の大航海時代を舞台にした「メイジ:ザ・ソーサラーズ・クルセイド」に分けられるらしいです。 この作品では、様々なスタイルの魔法使いを楽しむことができます。システムを組み合わせることにより、自分のイメージに近いスタイルの魔法使いになって、世界を窮屈なものにしている奴らから解放してやるのです。 2002年、日本語版が発売される予定です。 「レイス」 あなたは、死にました。 肉体はすでになく、あとはお迎えが来るのを待つばかり……のはずでした。 が、あなたは成仏することができませんでした。何か大きな心残りがあるのでしょうか、あなたはレイス(亡霊)となって、この世に留まっているのです。 自分の心の中で囁く悪魔の声を振り払いつつ、あなたは成仏できるように心残りを解消せねばなりません。この、「心の中の悪魔」の役を、隣に座ったプレイヤーが担当するというのが恐ろしいところでして(苦笑)。ゲームとして非常に歯ごたえのあるものになっているのだそうです。 すでに新たな展開が無くなった完結した作品だそうです。 「チェンジリング」 チェンジリングとは、日本では馴染み薄い言葉ですが、「取り替えっ子」と訳されます。 西洋では、母親が目を離したすきにゆりかごの乳飲み子を誘拐しにくる妖精の話というのがあります。この妖精は、乳飲み子を連れていく代わりに自分の子をゆりかごに置いてきます。人間の母親がゆりかごを見てみると、見たこともない者がそこにいるのでびっくりする……というわけです。 「チェンジリング」では、プレイヤーは何らかの理由で人間の体に産まれてしまった妖精となります。 人間の体を持って人間から産まれてきたのんですが、その心と本質は妖精なのです。 「WoD」では珍しい、ややファンタジックなプレイを楽しめる作品になっているそうです。 「ハンター」 人間は、夜を恐れてきました。 「万物の霊長」などといばってはいても、夜の闇は怖かったのです。なぜなら、そこには自分たち以上の存在がいることを本能的に察知していたからです。 「ハンター」では、ヴァンパイアや獣人、超常現象などと戦う人間のハンター(狩人)を扱います。 いつまでも、やつらの餌や手足になっているわけにはいかないのです! ここまでに紹介しました各作品には、次のような特徴があります。 1)背景世界(舞台)が同じである。 2)ルールがほぼ同じである(細部は違うが、根幹は同じ)。 ということは、どういうことか。 つまり、各作品で作ったキャラクターが共演することができるわけです。 「ヴァンパイア」でプレイヤーのヴァンパイアがNPCの妖精(チェンジリング)と交渉したり、「ワーウルフ」で敵としてヴァンパイアやハンターが出てきたり……。場合によっては、プレイヤーAさんはヴァンパイアでBさんはワーウルフで、Cさんはチェンジリングで……という風な遊び方すらできるのです!(これはあまりに極端な例ですが) 先に挙げた6つのシリーズは、(同じ世界を舞台にしているとはいえ)それぞれ独自の設定があります。 こうしたクロスオーバーにより、世界がより立体的に楽しめるのです☆ いかがでしょう、ここまでの説明で「WoD」の雰囲気が少しでもおわかりいただけたでしょうか。 興味を持たれた方は日本語版「ヴァンパイア;ザ・マスカレード」や「ワーウルフ:ジ・アポカリプス」をお読みになられるか、もしくはネット・サーフィンで「WoD」関係の>サイト巡りをしてみて下さい。 そこにはきっと、新しい世界が広がっていることでしょう。
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